Director’s Column

2015.09.17

SENSES COMPLEX

もう長く神経痛に悩まされている。リウマチや関節炎を疑い、神経ブロックまで試みたが、結局、心療内科にかかっている。物事にとらわれ集中しすぎる、自律神経障害と診断された。脳が痛みを作り出しているのだ。
痛みと闘いながらも仕事は出来る範囲こなしてきている。不思議なことに、美術作品や音楽に触れ合う時、痛みを忘れることがある。感覚は複合的に作用し合いながら在るということであろう。人は見ながら、聴きながら、匂いながら、全てを感じながら生きている。

去年、能勢伊勢雄氏と、人は皆、絶対的な同じ色を認識しているのであろうか、いや、個人のフィルターを通して色を認識しているのではないか、そういうテーマの展覧会を開催した。脳は測色機のように色を捉えず、様々な感覚の複合作用の結果、色を見ているのではないか。音もそうである。音楽はその時その空間にあり、そこに生まれる。

感覚は個別には存在せず、絶対的ではなく、複合的である。SENSES COMPLEX - この言葉をノマルの最も重要な基本コンセプトとすることに決めた。

ディレクター 林 聡