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2017年7月22日(土) - 8月5日(土)

中川佳宣 Yoshinobu Nakagawa + 髙橋耕平 Kohei Takahashi
キュレーション:三脇康生 Yasuo Miwaki

> Gather - 群れ <
  • 出展作家とキュレーターによる座談会 : 2017.7.22 sat 17:30 - 無料 ※ 終了致しました
    * 座談会参加者にもれなく今展小冊子(執筆:三脇康生, 中川佳宣 / 写真:髙橋耕平)をプレゼント
    * 終了後、オープニング・パーティーを開催



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創作の本質を問う ー
三脇康生キュレーションによる2週間限りの特別展


人はなぜ創作活動を行うのか?この問いに答える手掛りの1つとして美術批評家の三脇康生が発案。美術家の中川佳宣と髙橋耕平にある共通点を見出し、声を掛けたところから今回の企画がスタートしました。

中川は独自の詩情豊かな作品を長年に渡り制作、美術関係者からの評価も高い作家。髙橋は、近年ドキュメント映像と空間構成による作品制作で注目を集め、各地の美術館、アートセンターでの個展、企画展参加が続いている気鋭の美術家です。

今展では、中川の作品とそのアトリエに焦点を当て、それを素材に髙橋が映像と写真作品を制作する、通常の2人展とは異なる切り口からの特別展となります。また今回の企画での考察を三脇が書き下ろした小冊子を出版予定。通常より短い2週間限りの会期とはなりますが、その内容、作品ともに大変充実した展覧会となります。


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「gatherー群れ」 三脇康生
作品を作るために、他人の作品を見る。文章を書くために、他人の文章を読む。それは頑張るべきことであるが、本当に、我々がしていることはそんなことなのだろうか?せいぜい、アイディアを思いつくために見て、読めば良い。しかし、本当は、逆で、よく見るために作り、よく読むために書いているのではないか。つまり比重が逆ではないのだろうか?もう描かれているし、もう書かれている。それでもそれを見て、読むことはそう簡単ではない。だから描くのだし、書く。そういうことの方が信じられるのではないだろうか?
中川佳宣の作品が作られるのは、他人の作品をよく見るためである。このことを、言葉でポジティヴに直接的に言い切るのは難しい。そこで、いわゆるドキュメンタリーをよく見るためにドキュメンタリー作品を作る髙橋耕平に、中川のアトリエの様子を一部に含んだ作品を作ってもらう。その上で、二人の作品をgather(集める)する。この交差の中で、私もポジティヴに何か読み、読むために書くこともできるだろう。今のところ、読めたものは、人類学者レヴィ=ストロースの「野生の思考」モンドリアンの「新しい造形」であり、見れたものは、泉茂と村岡三郎の作品となっている。
またそれは、これらの本や画集だけで収まるのではなく、群れを形成するだろう。その群れは、すでに私の中にあったものだが、展覧会の準備の中で、数年ぶりで、表に出てきているものだろう。よく読み、よく見られるためにである。この展覧会を見る人のなかに、すでに、もう作られていた群れが、この展覧会を見て動き始めることが、最大の狙いである。


三脇康生 Yasuo Miwaki
1963年生まれ。精神科医 / 美術批評家。京都大学文学部(美学美術史専攻)、京都大学医学部、卒業。フランス政府給費留学生としてパリ第一大学科学哲学科博士課程留学後、京都大学大学院医学研究博士課程修了(医学博士)。現在、仁愛大学大学院(心理学専攻)教授。
主な著書:
「心の探求者としてのパウル・クレー」 (共著/慶応大学出版会)、「アートXセラピー潮流」 (共著/フィルムアート社)、「ナルシシスムを静かに破壊せよ」 (ノマルエディション)、『医療環境を変える-- 「制度を使った精神療法」の実践と思想』(共編著/京都大学学術出版会)、『ドゥルーズ/ガタリの現在』(共著/平凡社)