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2002.4.20 sat - 6.1 sat

名和晃平 Kohei Nawa
CELL
  • アーティスト・トーク + オープニング・パーティー 2002.4.20 sat sat 16:00 -



2001年、清水穣氏(美術評論家)キュレーションによるグループ展"ノマル・プロジェクト 2001 vol.4"での初参加以来、約1年ぶりとなる名和晃平の当画廊での初個展。
名和の制作における核となる概念「PixCell」の中でも象徴的な透明ビーズを扱った彫刻作品の初出品をはじめ、グルーガンによるウォール・ドローイングや発泡ポリウレタンを素材とした巨大な彫刻作品"Scum"など、現在の名和に直結する作品の多くがこの展覧会で生み出されました。

なお、この展覧会に合わせて奥行き15mの空間、またその空間を見下ろせる吹き抜けの2Fスペース、さらに同空間内にある建物にレジデンス・スペースが完成。LOFTと命名されたこの特徴ある空間は、これまでの展示スペースCUBEと併用され、2009年のギャラリー改装まで実験的でスケールの大きな展示・インスタレーションが数多く行われました。


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作家コメント

「ヒト」という感性的・身体的存在の特性とその本質を実践的に考察し、表現することが私の創作活動のテーマです。
その出発点として、「私の感性」をそのままの鮮度で引き出すこと、それを感性から感性へとダイレクトに伝えるにはどうすれば良いのか?という課題を抱えて、これまで様々な素材を用い、いくつかの表現手段による試行錯誤を続けて来ました。

この個展では、扱う素材とそれに呼応する感性の関係を、そのまま自分自身の言葉として表現します。試行錯誤の結果としての「言葉」、その総体が「私の感性」であると言えるように、「直接流れるもの」の純度を大切にしたいと思います。
イメージの主題となるのはヒトを含めた動物・植物の「個体」の発生とその「死」という一連の観念です。感性や感受性を語る時、どうしても切り離すことができないのがその個体の身体です。知覚する主体としての身体がないと感性は存在しえないと考えるからです。

プラスチックは私の世代にとって子供の頃から馴染みのある身近な素材です。可塑性に富み、様々な型に流れ込み、どんな形にも変わり、透明・不透明のどんな色にも染まる、という自由度の高い素材の一つです。しかしその反面、傷付き易く壊れやすいという属性を併せ持ちます。そうした特徴から「plastic」には「創造力のある」の他に「感受性の強い・感じやすい」という意味もあります。

「The Phase of Plastic Blood」——血の流れるカラダに宿る、感性の一つの姿・様相。

2002年1月 名和晃平 Kohei Nawa