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2003.5.10 sat - 6.7 sat

田中朝子 Asako Tanaka
boox
  • オープニング・パーティー 2003.5.10 sat sat 17:00 -



2001年のノマルでの初個展以来2年振りとなる田中朝子の展覧会では、今展に合わせてアクリルボックスに100点の作品が収められたアーティストブックを制作。同作品全100点を、"本の中を巡るように見てほしい"という田中の希望に合わせて専用の特設壁を制作しLOFTで展示。またスクエアなホワイトキューブであるCUBEでは、その空間の全ての角をrに埋め、その特異な空間を視覚から体感するインスタレーションを行いました。


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作家コメント

 私にとって本の重要な要素のひとつに、椅子や食器と同じく“日常に馴染んだ身近なイメージ”があります。私の作品は美術館や画廊と言った特別な空間よりも、日常空間での視線の延長で観られる方が、ふさわしい様に感じることがあります。正確には日常空間で、「観る」のでなく「見る」のです。つまり作品であることを前提に向き合う(観る)のでなく、日常的な視線に何かが触れ、想像力が起動し、感動になる(例えば、なんとなく視界に入った木目が人の顔に見え始め、そこから空想が広がる様な感覚の動き)—そういった感覚運動の過程そのものを含めて伝える事が私には大切に思えます。「出会うこと」から伝える表現には、「出会い」の予測がされてしまうような美術館などではなく、なるべく日常的な空気を演出することが大切です。そのような演出を本は自然にこなしてくれます。
 もうひとつ私にとっての大切な要素は、先述と少し矛盾しているかも知れませんが、本という形態による制約上、大きさや素材に比較的癖が無い分、内容(イメージ)が純粋に観る人の中に届き、イメージの世界(かなり大げさに言えば瞑想空間の様なもの)に導き易いという事です。今回は本のそういった魅力を活かせる様な工夫を展示においても試みました。日々私の内側で浮遊するイメージをそのまま観る方の内に再現できれば嬉しく思います。

田中朝子 Asako Tanaka