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2013.06.19Art

植松奎二「第38回中原悌二郎賞」受賞の言葉

昨日発表された「第38回中原悌二郎賞」を受賞した植松奎二が、受賞に際しての言葉を公表しています。
率直な喜びの声・感謝の気持ちとともに、昨年5月のギャラリーノマルでの個展で発表された受賞作品についてや、長年に渡る制作活動とそのコンセプト・信念、そして今後に向けての思いを、植松らしい明快な言葉で綴っています。
ぜひとも、ご一読ください!


撮影:ANZAI

[ 受賞の言葉 ]

 東京での10年ぶりの個展のオープンをすませて1週間後やっと落ち着いているところに、電話がかかってきました。思ってもいなかった突然の電話に驚きながら、すごく興奮し素直に「私にいただけるのですか?」と聞きました。今回の名誉ある中原悌二郎賞受賞は本当に嬉しく、彫刻家と認められたのかと思い、大変感激しています。ありがとうございました。
 今回の受賞作品には「過去をみつめ未来をみる」という姿勢が含まれています。44年間作家活動をしてきたなかで私が問いもとめてきたものをもう一度一から見直し新しく考えたものです。昨年この作品を設置したときの気持ちは作家活動を始めたときの初心に近いものでした。出来上がった時、ワクワクした気持ちと一緒に「あー僕の原点、初心の様なものだ」と思いました。僕は以前から世界の構造、存在、関係をあらわに見えるようにして何かを発見したい。見えないものを見えるようにしたいと思いながら制作してきました。それはときには、物と物とのあいだにある重力、引力といった見えない普遍的な力への関心であったり、根源的なるものと、宇宙的なる力への素朴な関心です。そして自然や地球、宇宙といったものに囲まれている人間の存在に対する問いかけです。今回も受賞して初心忘れることなく、これからも自分自身に納得が出来るいい仕事を続けていきたいと思っています。過去の表現が深ければ深いほど、未来への思いが深く濃密なほど現在の表現が強いものになる。過去から未来への姿勢が現代をかたちづくると思っています。
 作品を通して見る人々が時間を超えて存在する作家の精神性を共有できる場に、また作品と一体となって身体で感じることの出来る小さな宇宙空間が創れたらいいなと思っています。今は本当に嬉しく率直に喜び、また一つの出発の時のように思っています。
 いままで仕事を続けてきて、いつも勇気をあたえて下さった方々に感謝しています。
 ありがとうございます。

植松奎二



2013.06.18Art

植松奎二、旭川市彫刻美術館「第38回中原悌二郎賞」受賞

植松奎二がこの度、栄えある賞を受賞しました(6月18日付で発表)。
2012年の5月にギャラリーノマルで開催いたしました
「植松奎二展 軸一重力・反重力 Axis - Gravity・Anti gravity」での展示作品が受賞しました。

植松とは1989年の版画工房ノマルエディション時代からの付き合いです。
1999年、ギャラリーノマルがオープンした際のこけら落とし「植松奎二展 浮くかたち・軸-垂 / 傾」にはじまり、10年後の2009年、現在のスペースにリニューアルした際の第一回目個展も「植松奎二展 螺旋の気配から-浮く」でした。
永きに渡り共に歩んできた作家の快挙に、関係者一同、喜びもひとしおです。