美術家植松奎二は1969年より作家活動を始め1975年より当時の西ドイツに渡り活発にヨーロッパ各地の美術館、ギャラリーで作品を発表してきました。1988年ベニスビエンナーレ日本館に日本代表として出品。1981年パリの Baudoin Lebon ギャラリーでフランスでの初個展を行い以後フランスの美術館、ギャラリーで多数の個展、グループ展に出品。1985年カルティエ現代美術財団の彫刻展に出品し、その作品はコレクションされています。2024年には大阪関西万博フランス館設計建築家のThomas Coldefy建築事務所で個展を開きました。
現在大阪府箕面市にスタジオを構え日本、ヨーロッパ、アメリカ、アジアと国際的に活動を続けています。
今回フランス館のイベントホールにて、彼の50年間の作家活動の一部と新作をもって、フランスと日本とのリレーションシップからなる作品世界とこれからの未知なる世界を展観させます。
彼の仕事は彫刻、インスタレーション、映像、写真などの制作をとおして自然や地球、宇宙といった世界の構造と私たちの存在、相互の関係性について表してきました。そこには一貫して目に見えない重力、引力などの力の法則と、生命から宇宙まで全てに含まれる螺旋構造から世界を知覚しようとする試みがあります。
本展は私たちの常識を覆し、言葉と思考と視覚が一体となった小さな宇宙空間を出現させます。私たちは世界の関わりの中に新しい意味を見つけ、さらに、私たちを見たことも聞いたこともない世界に連れて行ってくれるでしょう。
「螺旋の気配ー宇宙/結晶」130m² の空間には大理石で出来た結晶体と隕石と螺旋を配置。「宇宙にふれるーエネルギー」では真鍮板に刻まれたエネルギーの軌跡をもって、地球と宇宙に関わるインスタレーションを提示。
壁面には「枝とともにーエネルギーに触れる」大判ドローイングほか「Floating stoneーEarthrise 」を展示。
Video作品はフランス映画制作者ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」(1902)とオマージュ: ガストン・バシュラールに関する映像作品、さらにPostcardシリーズ「浮く石」を上映する。
対談 「植松奎二の小宇宙」
加藤義夫(美術評論家, 大阪芸術大学客員教授)× 植松奎二
[日付] 7月4日(金曜日)
[時間] 午後6時〜7時(受付開始:午後5時45分〜)
*午後5時15分〜午後5時45分の間は会場準備のため展示をご覧いただけません
講話 「建築における『希望』について」
話し手:佐野吉彦(株式会社安井建築設計事務所社長)、聞き手:植松奎二
[日時] 7月6日(日曜日)
[時間] 午後5時〜6時(受付開始:午後4時45分〜)
*午後4時15分〜午後4時45分の間は会場準備のため展示をご覧いただけません