浮くかたち・軸-垂/傾
Floating form ・ Axis - Vertical/Inclination

植松 奎二
Keiji Uematsu

1999.10.22(fri) - 1999.12.2(thu)
13:00 - 19:00 日曜・祝日休廊
Closed on Sunday and National Holiday

オープニング : 1999.10.22 fri 17:00 - 無料
作家と語る : 1999.11.26 fri 19:00 -




開廊のごあいさつ

版画工房ノマルエディションは今年で設立10周年を迎えます。この10年の間には、様々な活動を展開してまいりました。1994年には広告セクションとして「プラントグラフィックス」を、1997年にはミュージアムサービスセクションとして「フルックス」を設立。
そして、10週年の記念の年である1999年秋、工房の一部を改築した展示スペース「ノマルエディション・プロジェクト・スペース」を開設する運びとなりました。
「ノマルエディション・プロジェクト・スペース」では、これまでの版画制作・出版活動とリンクしながら、作家のエディション以外の作品も同時に展示し、より多方面から作品を観ていただける場にしたいと考えております。5 x 5.4 x 3 mと小さな空間ですが、現代美術の版画工房、広告制作室と併設された希有な展示スペースとして、それぞれの特色を生かしながらプログラムを展開していきたいと思います。

第1回の企画は、1991年から当工房より作品を出版している彫刻家・植松奎二展でスタート。シルクスクリーンの新作エディションと彫刻作品をあわせて展示いたします。
大阪の東端ー城東区深江橋という市内中心部より離れた場所にあり、ご不便をおかけしますが、どうぞご高覧いただけますようご案内申し上げます。



展覧会についてのコメント

立体作品「浮くかたち・軸—垂/傾」は、円錐形が天井から吊され、銅の細い棒の上の一点に、その先が集まっている。
あるものは垂直に、あるものは傾いて、この一点にエネルギーが集中しあるいは放出していくような形である。
ここには地球の引力、目に見えない重力、重さとのバランス、物の存在の危うさ、空中へ浮かび上がる浮遊感、あるいは落下の停止、地球の存在がある。
この作品は植物を連想させたり、さらには呼吸しているかたち、浮遊する彫刻という気がする。

また今回は、同時に版画作品を制作。立体と版画のインスタレーションという形で構成されたスペースには、緩やかな空気の流れがあり、“空間に触れるような場”が存在している。

植松奎二 Keiji Uematsu