彫刻概念へ反抗しつづける彫刻家、今村源と写真により緊張感の高い平面表現を追い求める大島成己の共通点を、反ナルシシスムの観点で精神医学と美術批評が専門の三脇康生が取り上げ考察する展覧会。
三人の合作によるコンセプトブックを版画工房ノマルエディションが出版し、展覧会と併せて販売。コンセプトブックのみで主旨は伝わるように企画されているが、展覧会とコンセプトブックは一対のものであり、お互いを補うものになります。
作家の具体的な方法論としては、今村と大島にとってインスタレーションという方法論が、どのような感覚的な事件を生むのかという点について着目する。そのうえで二人の作家の方法論の根底にあるナルシシスムへの闘いが、意識的、無意識的にどのように実践されているか詳しく紹介する展開会となりました。