イメージと物質性
Image and Materiality
坂川 守, 名和 晃平, 高橋 耕平, 宮崎 陽平
Mamoru Sakagawa, Kohei Nawa, Kohei Takahashi, Yohei Miyazaki
2001.3.3(sat) - 2001.3.8(thu)
13:00 - 19:00 日曜・祝日休廊
Closed on Sunday and National Holiday
レクチャー (清水 穣+出品作家) 2001.3.3 sat 16:00 -
オープニング・パーティー 2001.3.3 sat 18:00 -
"Nomart Projects 2001 / Project 1:4つのテーマによる4つのグループ展"の3回目、坂川 守・名和晃平・髙橋耕平・宮崎陽平の4名による展覧会。
特異な質感を感じさせるペインティングの坂川、単色のボールペンで有機的なフォルムを緻密に描き込んだドローイングの名和、抽象的なイメージの写真にグラファイトで描画を加える高橋、ユーモラスなイメージと質感が美しい銅版画の宮崎。4者4様の質感を感じさせるバラエティーに富んだ展示となりました。
[若手作家育成プログラム / Nomart Projects 2001]
今年度、プロジェクト・スペースでは新人作家の展覧会を開催いたします。これらは現在までのレギュラー作家以外の新人発掘の意味もありますが、単なる発表会ではなく、自分の作品を人に見てもらい、評価をもらい、さらに購入してもらう…という美術家のプロセスを、若い作家と工房が共同で実践していく試みでもあります。
共同企画者は、評論家・清水 穣(しみず・みのる)氏。昨年1年をかけて、清水氏は主として関西圏の各美大をまわり、在校生・卒業生の作品を実際に見て、作家本人とも話し合った上で出品作家を選定。関西の若手の「今」を凝縮し、新しい文脈を探る展覧会企画となっています。
「プロジェクト1」では、プロジェクトのスタートにあたり、4つのテーマによる4本のグループ展を開催。各テーマにつき1週間の会期、2/17より毎週土曜日オープンで、その日に清水氏による各テーマに沿ったレクチャーを毎回行います。
「プロジェクト2」では、春〜秋にかけて、1作家約1カ月の会期で、4作家の個展を開催。この際、オープンの1週間前の土曜日に、マスコミ各社やディーラーへの紹介を意図とした「内覧会」を開きます。
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映像という非物質的なものが漲らせる「リアルさ」を支えるのは、物質性なのか?絵の具、インク、印画紙といった物質を、作品制作の鍵としているような作家を選んだ。参考作品として北野裕之のオイル・オン・フォトの仕事も展示した。また坂川守は2001年度の神戸アートアニュアルへ選抜され、プロジェクトから一つ発展させることが出来た。(清水穣)
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今展キュレーター: 清水 穣 Minoru Shimizu
1963年東京生まれ
東京大学大学院修了後、1988-1991年ドイツ政府給費留学生としてドイツ留学、1992年から同志社大学で教える。1998 - 2000年ケルン大学客員研究員として再びドイツに滞在。
主な専攻分野は現代音楽論、写真論。BT美術手帖、InterCommunication などに批評や展覧会評を掲載する。
主な著訳書に『写真論・絵画論 ゲルハルト・リヒター』(淡交社, 1996年)『シュトックハウゼン音楽論集』(現代思潮社, 1999年)『ゲルハルト・リヒター・一つの基本モデル』(ワコウ・ワークス・オブ・アート, 2001年)など。