浮遊するものへの憧れ
Yearning for what is floating

植松 奎二
Keiji Uematsu

2005.1.15(sat) - 2005.2.16(wed)
13:00 - 19:00 日曜・祝日休廊
Closed on Sunday and National Holiday






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今回ノマル・プロジェクト スペースで発表する彫刻作品は全ての作品が大理石という、石と鉱物の結晶体と他のもの例えば、鉄や銅、真鍮といった金属との組み合わせで構成されています。

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2
プロジェクトスペース キューブで発表される展示作品は大理石の彫刻
「何故一つの石が存在するのか、何故石は落下するのか」
床には大理石で出来た自然石のような丸い石が数個点在。
この大理石の丸い石は作家によって彫られたもので、四角い原石から自然石を掘り出すという、まさに彫るということの原点、かたちづくることの原点にもどってつくったものといえます。
それらの石はすべて床から浮いたようにあり、石の存在や、浮遊のかたちがあります。目に見えない重力を目で確かめることのできる重力のがそこには存在します。

それは「浮く石」「浮くかたち」「浮遊の場」であるといえます。

<作家コメント>
『人が立っているのも、樹々が立っているのもすべて重力に反してである。僕達の感覚の根底には無意識のうちに重力感覚がある。だが僕達はいまだ重力を体験したことがない。距離は比較できるし、見ることもできる。だが重力は知覚することが出来ない。』

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3
プロジェクトスペース ロフトでは、鉄のテーブルと大理石で出来た鉱物の結晶体による彫刻を発表
「まちがってつかわれた机−起動」
「まちがってつかわれた机−隕石孔」
「まちがってつかわれた机−放射」とそれぞれ題された作品は、机の上になにげなく置かれた鉱物の結晶体と鉄の輪の間に、地球の存在の根源的な物質と目に見えない重力、引力の関係が存在します。また、結晶体と平らな円錐形につくられた、大きなくぼみのあるテーブルの作品では重さとバランス、物の存在のあやうさが表されます。

<作家コメント>
『僕には以前から根源的なものや、原初的なもの、宇宙的な力に対する素朴な感心があった。それらは自然や地球、宇宙といった大いなるものに囲まれている人間存在に対する感心に通じるものがある』

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4
プロジェクトスペース ロフト2Fでは、黒々とした鉛筆だけでかかれたdrawingを発表
これは浮遊するものへのあこがれをテーマとし描くことの原点にもどった素描作品となります。