緑の触覚
haptic green

大島 成己
Naruki Oshima

2011.11.3(thu) - 2011.12.3(sat)
13:00 - 19:00 日曜・祝日休廊
Closed on Sunday and National Holiday





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○オープニング・パーティー : 2011.11.5 sat 17:00 -
○ライブパフォーマンス (.es) 11月19日(土) 19:15 - 20:00

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当画廊では2年振りの個展となる大島成己展では、新たなテーマに取り組んだ新作が発表されます。
大島が2002年から継続的に制作してきた「Reflections」シリーズでは、街中の建築物におけるガラスファサードを被写体とし、遠近感を崩していく方法を通じて、日常的な空間解釈にズレを持ち込み、被写体イメージを構成する光、色彩、そして触覚感を増幅させる表現を試みてきました。その作品では日常的な意味性は弱められ、「映像的な現象の刹那的な奇妙さ」が強度をもって私たちの眼前に提示されました。

本展で発表する新作では、前シリーズの都市空間における直線的な人工物から一転して、有機的に入り組んだ森の木立ちを被写体として選択し、タイトルにあるように、「触覚」的なモノのとらえ方を通じて、単なる光学的な視覚とは異なる視線のあり方を模索する、意欲的な内容となっています。

これまで展開してきた「Reflections」シリーズで、写真と建築の両面から国際的な評価を得ていた大島成己の “視ること-世界との新たな関係の取り方”に、さらに深く踏み込む新たな展開を、ぜひともご高覧ください。


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作家コメント

新作では、鬱蒼とした木々の中に分け入った際の、対象を目でまさぐるように視て、辛うじて認識するような感覚を表現したいと思っています。それは、葉、枝、幹が絡み合っているところの手触り感の総体としてあり、全体としての統一的なイメージから離れて、それぞれの木々の部分の集合でなっている状態であると考えています。

大島成己