木村秀樹のいない木村秀樹展:Layering
Layering




2014.4.19(sat) - 2014.4.23(wed)
13:00 - 19:00 日曜・祝日休廊
Closed on Sunday and National Holiday





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○ギャラリートーク(木村秀樹 x 三脇康生): 2014.4.19 sat 17:00 -

○Opening Party: 2014.4.19 sat 18:30 -

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70年代より現在に至るまで、現代版画における代表的な作家の一人として国内外で活躍する木村秀樹。また彼は個人としての作家活動だけでなく、重要な展覧会や出版の企画者、教育者としても広く名が知れています。1974年から嵯峨美術短期大学(現京都嵯峨芸術大学)、95年からは京都市立芸術大学で教鞭をとり、現在最前線で活躍している多くの作家を見出してきました。

5日間限りの会期となる今回の特別展は、木村が今年3月をもって京都市立芸術大学を退任するのを機に、彼と長く交友のある美術批評家の三脇康生が企画。木村の元で指導を受けた作家達の中より、三脇がテーマを決めて人選したグループ展です。いずれも少なからず木村から影響を受け、そこを出発点として独自の表現手法を獲得し、それぞれの領域で活躍している作家達による、多様な表現の数々を一堂にご覧いただけるまたとない機会となります。



[今展企画者、三脇康生によるコメント]

反芸術、懐かしい言葉だ。芸術が、表現と概念しか認めないなら
その枠からズレる運動だった。
木村秀樹は、その運動のうさんくささへ敏感に作家活動を始める。
これはしかし、木村以降、すべての作家の課題でもあっただろう。

いわゆる絵画、彫刻へ復帰することが、大道とされる中で
シルクスクリーンという脇道を歩くこと。
しかしその歩みは、さらに脇道からズレて行こうとする。
当然の帰結である。

しかし難しいものでズレをねらいすぎると大道に戻ったりするものだから
訳が分からないのが、美術の面白さだろうか。

この木村の横滑りする方針から、多くの作家は多くを学んだが
それは危険な賭けをなすことへの誘いであり
自らすら、いちいち、その賭けの結果を引き受けるしかないという
過酷な道でもある。

それを引き受ける、あるいは気がついたら引き受けてしまった作家達がいることは
わたしたちを、どきどきさせてくれる。



<出品作家>
伊庭靖子 Yasuko Iba
上原 徹 Toru Uehara
大島成己 Naruki Oshima
大西伸明 Nobuaki Onishi
児玉太一 Taichi Kodama
田中朝子 Asako Tanaka
田中栄子 Eiko Tanaka
三宅砂織 Saori Miyake
芳木麻里絵 Marie Yoshiki