からっぽに満たされる
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高嶋 英男
Hideo Takashima

2025.1.11(sat) - 2025.2.8(sat)
13:00 - 19:00 日曜・祝日休廊
Closed on Sunday and National Holiday




[Attention]
1月31日(金)のみ閉廊時間が18:30となります。
We will close at 18:30 on 1.31 fri.


■ Opening Party : 2025.1.11 sat, 18:00 - *予約・料金とも不要

■ 会期中Live:Fill with Empty
  2025.1.31 fri, open 19:00 / start 19:30
  charge: adv. 3,000円 / door. 3,500円 *予約制 / 定員20名
  act: sara(.es)piano, perc / Roger Turner ロジャー・ターナー drum, perc.
  cooperation: 音波舎
  >> Live詳細・ご予約

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「からっぽ」の顔を持つ生き物の陶作品で国内外から注目の作家、高嶋英男
待望のギャラリーノマル初個展


この度ノマルでは、東京生まれの現代美術家、高嶋英男の個展を初開催いたします。
多摩美術大学大学院と東京藝術大学大学院で日本画、工芸、彫刻を学んだ高嶋は、陶や彫刻などで日常にある何気ないもののイメージを拡大、反転させながら作品化している作家です。府中市美術館での公開制作や、岡本太郎現代芸術大賞展での入賞など日本での活躍に加えて、ソウル、台北、高雄、パリ、ブリュッセルなどでも作品が展示されており、国内外から注目を集めています。

高嶋の代表作とも言える「からっぽに満たされる」シリーズは、顔部分に壺の口のような大きな穴がぽっかりと開いている人や動物の陶作品です。陶芸のうつわの外側の形と、内側の空洞が同時に存在することに興味を抱いたことから生まれた作品で、鑑賞者は何もない「からっぽ」からその像の本質について想像を働かせることになります。

ノマルと高嶋の関係は、2023年京都場(京都市)での個展の作品に感銘を受けたノマルの元ディレクター林聡が声を掛けたことから始まりました。今展に先立ち、林の誘いで35周年記念企画として開催した2回の記念展で発表を重ね、待望のノマル初個展となります。
今展では、大きく存在感のあるものから小作品、光を発する作品やドローイングなど、様々なスケールと種類の作品を展示。それぞれが互いに干渉し、共鳴するインスタレーション空間を作り上げます。関西での個展は希少となりますので、ぜひとも会場で多様な「からっぽ」たちと対話ください。高嶋のノマルデビュー展にどうぞご期待ください。

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作家コメント

「からっぽに満たされる」という作品は、人や動物など生物の顔の部分を花瓶や壺などの陶器の口の部分に置き換えた肖像のシリーズです。ひとつひとつの作品は焼き物の土を使い、手びねりで中を空洞にしながら制作をしています。顔には穴が空いており、その表情は見えませんが佇まいや仕草などから一点一点の存在の輪郭を感じ取ることが出来ます。

「からっぽに満たされる」という言葉は何もないということではなく、多様な可能性を内包する余白に満ちている状態だと言い替えることが出来ます。顔という特徴を表す部分があえて「からっぽ」になることで地と図が反転し、イメージが広がるきっかけが生まれます。

「美術」と「工芸」、「有」と「無」など色々な物事の境界線を行き来しながらその狭間に生まれる存在を捉え、思考や感情の「うつわ」になるようなものを作りたいと思う自分がいます。

高嶋英男