Nana Kuromiya Solo Exhibition "鳥を抱いて船に乗る / In the boat with the bird" Live
Bird
2022.10.15 sat Open 19:30 / Start 19:45 -

料金:前売 3,000円 / 当日 3,500円 *予約制
出演:K2 (草深公秀) & sara (.es / piano)
会場:Gallery Nomart (ギャラリーノマル) >> Access


時空を翔けるノイズとピアノ
10月1日よりギャラリーノマルで開催の黒宮菜菜個展「鳥を抱いて舟に乗る。日本の古墳時代にまでさかのぼり、実際にあったであろう史実を元に、当時の人たちの死生観や自然との関わりに着目。時空を超えて人間の根源的な本性を探る作品を展開する展覧会の会期半ば、ノイズ界の重鎮、K2(草深公秀を静岡から迎えての関連音楽ライブ「Bird」を開催します。

現役病理医であり、ソロノイズ・ユニッ「K2として40年以上に渡る音楽活動を国内外で展開するマッドドクターとsara (.es)との出会いは約10年前に遡ります。最初は通信のみのやり取りで、.es (ドットエス: 橋本孝之&sara)の音源をK2が自身のノイズと組み合わせた異色コラボ作品「Blackhole」を創出。完成から数年の時を経てその音源はレーベル「Musik Atlach」よりリリース (2016年)。それに前後して、.esとK2は東京と大阪で二度のリアルな共演を果たしました。
2021年、橋本孝之急逝後も折に触れてコラボレーションの相談を重ねてきたK2とsara、この度ノマルにて初のDuo演奏が実現します。重厚なノイズサウンドとsara (.es)のピアノが織り成す豊潤な音像が、黒宮の作品世界と呼応する特別な時空となることでしょう。ぜひお立ち会いください!

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K2 (草深公秀 Kimihide Kusafuka)
K2とは、現在、静岡在住の某総合病院の病理医でもある草深公秀のノイズ・プロジェクト名であり、フォーマットに囚われずに200作以上の作品を出してきました。
第1期K2 (1981-1983年):この時期は、主にメール・アート/ミュージックの世界で活動を行っていました。この時期はK2としてのライブはやっておらず、主に自宅録音でのカセット作品の作製・交換で「音の実験」としてのノイズ・ミュージックを実践していました。アナログ・シンセやリズムボックス、ギターやベース、テープなどを使った13本のカセット作品を自身のレーベルKINKY TAPE COLLECTIONからリリース後、本人の興味が大学での基礎医学(解剖学や病理学)の方に移ってしまった為、1983年末に活動を休止しています。
第2期K2 (1993-2002年):大学院卒業後、病理医として都内某病院に勤務していましたが、過労による鬱で入院などの諸事情をきっかけに、1993年から音楽活動を再開しています。最初は第1期でのアナログ・シンセを用いたダウナーなアンビエント風のノイズ・ミュージックを自宅録音でやっていましたが、機材面で格段の進歩があり、またそれまでに収集していたメタル・ジャンクを(アパートの一部屋をメタル・ジャンクだらけの部屋に改造)多量に用いたカット・アップ・ノイズに注力していくことになります。多数のカセットやレコードを海外のレーベルからリリース、また1994年にはK2初のCD “Metaloplakia (「鉄板症」の意の造語)” を自身のレーベルKINKY MUSIK INSTITUTEからリリース。またメタル・ジャンクなどの音を録音したテープとMTR (Multi-Track Recorder)によるカット・アップ・ノイズでの爆音ライブを都内で頻繁に行うようになります。また1999年には米国西海岸でミニツアーを敢行しています。自身のレーベルからは両面A面のコラボレーション7インチ・レコード“Noise Tournament”を連続リリース。コラボレーションの相手はThe Haters (米)、De Fabriek (蘭)、Runzrstirn&Gurgelstøck (スイス)、RLW (独)、Aube (日)、Hands To (米)と多彩なメンツからなります。また、雑誌「電子雑音」のライターとしても関与。しかしながら、仕事の関係で、大阪に移りますが、そこでの職場環境では時間的に音楽活動が確保できず、2002年に一旦活動休止となります。
第3期K2 (2005年〜現在):職場を変えた為、静岡に引っ越し。独レーベルからのメールがきっかけで、2005年、K2としての音楽活動を再々開。居住関係の為、メタル・ジャンクは使えなかったので、多量のエフェクターを用いたミキサーのフィードバックから成る電子音楽へとシフトし、再び多量の作品を主に海外のレーベルからリリースしていきます。その後、多量のオシレーターを用いた作風になり、Dommuneにも出演。また、月1で100部限定CDRを連続12ヶ月リリースするという“Audio Pathology Archives” を1年間完遂。2017年頃より、モジュラー・シンセサイザーに完全移行し、電子音楽のハードコアを目指して、自らの音楽スタイルを「エレクトロ・コア」と称し、新しいスタイルを常に。ライブ演奏の機会は減りましたが、現在は、歪み系エフェクターを一切使用せず、それまで一貫して行っていたカット・アップ・ミキシングも用いない新しいノイズ・ミュージックの領域を開拓しています。

sara (.es / piano)
5歳からクラシックピアノを始め、10代より濃厚な音楽活動を重ねる。.esの語源でもあるフラメンコ(舞踊)も30代より継続。音楽表現/ピアノ演奏においては、自らの体験を比類なき音楽言語へと昇華。ジャンルレスな独自の音楽世界を切り拓く。
2009年、大阪の現代美術画廊「Gallery Nomart (ギャラリーノマル)」をホームに橋本孝之 (alto sax, guitar, harmonica)+ sara (piano, others)のDuoによるコンテンポラリー・ミュージック・ユニット結成。 現代美術ディレクター林聡がプロデュース。結成当初より現代美術をはじめ様々な表現領域とのコラボレーションを行い、国内外にて活動を展開。2013年 P.S.F. Recordsよりアルバム「void」リリース。領域を縦横無尽に横断する音楽家として独自の存在感を放つ。
アートシーンでは2011年「させぼアートプロジェクト」(長崎)、2013年 静岡市美術館、2016年 大分県立美術館にて招聘公演。2017年 / 2018年「龍野アートプロジェクト」(兵庫) 連続出演。
音楽領域においては、即興、ノイズ、電子音楽、ジャズ、ロック、クラシック、現代音楽など国内外の音楽家達とのコラボレーションによって生まれるボーダレスな世界― “音”と“音楽”の間 (ま)で交錯する感覚を表現する。
2021年5月、橋本孝之永眠後も「音楽に限定しない表現「アートへ向かう」という意志を「.es」として継続。
>> .es Website



ご予約される方は、下記の予約メールもしくは、
お電話 (Gallery Nomart:06-6964-2323)からご予約くださいませ。



2022年5月11日(水)Release!
Esqusse
前衛 / 実験 / 即興…前置詞は不要!sara (.es ) 待望の初ソロアルバム。
ピアノ一台で創成した未踏かつ驚愕の音空間!
・ライナーノーツ : 建畠晢 (詩人・美術評論) / 剛田武 (音楽評論)
2,200円 (税込)
>> Web store



[展覧会情報]
黒宮 菜菜 Nana Kuromiya
鳥を抱いて船に乗る / In the boat with the bird

2022.10.1 sat - 2022.10.29 sat
13:00 - 19:00 日曜・祝日休廊
>> Exhibition