名和晃平の2022年制作のシルクスクリーンシリーズ "Esquisse"。
名和が京都市立芸術大学大学院に在籍していた2000年頃に描いた同名のドローイングのなかから厳選した9点を、シルクスクリーンの版画として出版しました。
現物のイメージを忠実に再現するのではなく、インクの質感と発色を考え、朱肉に使われる顔料を使用。朱は古来より普遍の顔料として埋葬する遺体を包む布を染める際にも利用され、あの世とこの世の架け橋のような意味もあったようです。版を重ねながら色彩は整理されより深くなっていきます。サイズもすこし大きくなり元となったドローイングとはまた違った魅力を持った作品に仕上がりました。